こんにちは、ゆーたろーです
化学メーカーといえば
高給かつ安定している
残業が少なくてホワイト
離職率が低い
などのイメージがあると思います
そして、実際に化学メーカーに勤めたていた私からみても、ほとんど合っています
ですが、近年、化学メーカーを辞める人が増えてきているのも事実です
そして私も、化学メーカーを辞めた1人です
この記事では、なぜ化学メーカーを辞める人が増えているのか、そして私が化学メーカーを辞めた理由について、実体験も踏まえてお話しします
目次
実際のところ、化学メーカーはホワイトかブラックか?
実際のところ、化学メーカーはホワイトです
職種にもよるかと思いますが、少なくとも、私が就いていた「研究開発職」はホワイトでした
私は理工系の大学を出ており、自動車や医療機器、食品など、さまざまな分野のメーカーに勤めている同期がいます
そして、彼らと話していても、化学メーカーがホワイトであることを改めて感じます
最初に断っておきますが、この記事は、化学メーカーを非難するものではありません
化学メーカーは実にさまざまな異業界のメーカーとの取引があり、日本の産業を支えているといっても過言ではありません
ですので、ネガティブな理由で化学メーカーを辞める人は少ないです
では、化学メーカーを辞める人と辞めない人との違いは何なのか?
それは、その人の性格や価値観によるものが大きいと思います
- 安定志向
- 化学が心の底から好き
- 仕事とプライベートを分けて考えられる(家族や趣味などが重要で、仕事はあくまでお金を稼ぐ手段)
- 上昇志向
- 化学に限らず新しいことが好き
- 仕事とプライベートの境があまりない(仕事での成果や経験・スキルが、人生のモチベーションや価値観に直結する)
そして私は、紛れもなく、後者でした(笑)
それなら最初から化学メーカーに入るな!
といわれてしまいそうですが、実際に化学は大好きでしたし、働いてみてわかったこともあるので、許してください!
化学メーカーを辞めた理由
化学が好きで、大学でも化学を学んできた私が、化学メーカーを辞めた理由は、おもに次の3つです
20年後の自分に将来性を感じなかったから
あと20年この職場ではたらき続けた自分に、どのくらいの価値があるか、真剣に考えました
30代や40代の上司をみて、自分がどのようになっていくのか、イメージを膨らませました
その結果、残念ながら、将来性を感じませんでした
理由は、定年まで化学一本を職人的に極めるやり方に、あまり価値を感じなかったからです
化学業界や上司の将来性をいっているのではありません
あくまで、20年後の自分の将来性です
化学業界の、とくに研究開発では、技術的なノウハウのようなものがたくさんあり、それは簡単にマニュアル化できるものではなく、量をこなして感覚的に身につけていくものです
まさに職人のイメージです
それゆえ、他業界と比べて、まだまだDX化が進んでいないという側面もあります
しかし、早かれ遅かれ、化学業界でも必ずDX化が進みます
そうした時に、化学×ITの知識があるものと、化学の知識しかないものとで、どちらが活躍できそうでしょうか
DX化が進んだ時、IT技術を使いこなし、より高度な仕事ができるのは、間違いなく前者です
一方で、後者の場合、本当に化学を極めたものだけが生き残り、その他多くのそこそこな人材は、機械が導いた結果に従って手を動かすだけです
化学業界では、年功序列や終身雇用の習慣が強く残っているので、IT技術を使いこなせずに給料が下がったり、解雇されたりすることはないと思います
ですが、私としては、たとえ高い給料をもらえても、後者のような仕事は魅力的ではありませんでした
安定より成長を求めたから
これは、化学メーカーを辞める人の中で、もっとも多い理由の一つだと思います
ただ、勘違いしてほしくないのは、「やりがいがない」ということではないということです
冒頭でも話したように、化学メーカーは日本の産業を支えており、とてもやりがいがあります
人それぞれ、「成長の定義」は異なると思いますが、私にとっては、常に新しいことに挑戦し、リアルな経験や実績を積むことです
その点、年功序列や終身雇用の習慣が強く残る化学業界では、実現しにくいと感じました
年功序列や終身雇用の制度は、成長を鈍化させると思っています
ほんの一例ですが、どうせ70歳近くまで働くのだから、若手のうちは多少事務作業をやらせていてもいいだろう、ということが起こりえます
現に、私の会社でも、博士号をとって入社したにもかかわらず、研究とは無縁の仕事をやらされているという人もいました
これまでの時代は、こんな感じでもよかったかもしれません
しかし、これからの時代、成長できないことは致命的です
日本を代表するトヨタでさえも、終身雇用は難しいといっている時代です
(雇用維持のための支援を政府に求めるための発言、との見方もあるようです)
また、今年出版された『安いニッポン 「価格」が示す停滞』でも、終身雇用の負の側面について紹介されています
これからの時代は、会社にしがみつくよりも、「自ら成長する力」を磨くことが、最終的には得をすると思っています
安定を捨てることはリスクを伴いますが、会社にしがみつくリスクの方が大きいと思い、辞めることにしました
レアな存在になりたかったから
ふざけているようですが、これも割と真剣に思ったことです
私は、周りと同じということが、あまり好きではありません(笑)
他の人と違うことをやることに、価値を見出すタイプです(笑)
会社の人をみていると、ほとんどの人が
平日は仕事、休日はゴルフ
の繰り返しのような生活でした
それを幸せと捉える人もいるとは思いますが、私にとってはあまり面白そうではありませんでした
もちろん、これだけが理由ではありません
仕事をする上でも、レアな存在になることの意義が高まってくると思います
これからの時代、多種多様な経験やスキルをもった人材の方が、活躍しやすく、また周りから面白がられます
芸人の中田敦彦さんが、その話術を生かし、教育系YouTuberとして成功したのがいい例です
芸人という枠にとらわれず、オンラインサロンを開設したり、最近ではサステナビリティに配慮したアパレルブランドを立ち上げるなど、業界をまたいで幅広く活動されています
中田さんが執筆した『混沌を泳ぐ -PROGRESS STORY-(1)』を読むか、Youtubeで自己紹介動画を見ることで、中田さんの考え方がよく理解できるかと思います
ほかにも、ホリエモンさんの考え方などはとても参考になります
私は、化学メーカーからIT業界へ転職しました
中田さんほどではないですが、少しはレアな存在になれたのではないかと思います
もちろん、これが転職の目的ではないですが、理由の一つとしてあってもいいのかなと思います
化学メーカー出身者の転職先は?
私は、化学メーカーからIT業界へ転職しました
知り合いではありませんが、同じように化学メーカーからIT業界へ転職した人を、何人か知っています
また、私の知り合いで化学メーカーから転職した人の中では、自動車メーカーや医療機器メーカーなど、メーカー間の転職をしている人や、コンサルティング業界へ転職する人などもいます
化学メーカー出身者におすすめの転職先についても記事としてまとめていますので、ぜひ読んでみてください
化学メーカーは離職率が低く、まだまだ転職する人はかなりの少数派ですが、今後増えてくるのではと思っています
おわりに
いかがでしたでしょうか
今回は、私が化学メーカーを辞めた理由についてお話ししました
何度もいいますが、この記事は、辞めることを勧めるものではありません
お金やプライベートの充実だけを求めるのであれば、むしろ魅力的な業界です
ですが、もし私と同じような考えで化学メーカーからの転職を迷われている方がいたら、少しでも行動を起こすきっかけになれば嬉しいです